《SWAN+導入前》
《SWAN+導入後》
グローバル購買戦略部 部長 市川 智也 様
当時、組織再編や部品供給部門が生産部門と密接に関わることを目的として各工場に当部人員を再配置する動きが本格化。私たちグローバル購買戦略部でもプロジェクトや通常業務ごとに要員管理をする必要がありました。またコロナ禍を機に、在宅勤務が浸透。働き方も変わってきていることや残業時間の削減も大きな課題でした。
その頃は、各シッパーやフォワーダーからメールで送られてくる輸入書類や輸入許可書を、通関委託する複数の物流会社にその都度、転送。メールを受け取った担当者それぞれが個々にメール対応するのが習慣になっていました。その後、書類は印刷後に再度チェックし、ファイリング。シッパーが発行する輸入書類の内容と当社基幹システムで管理している情報との相違が無いかチェックする業務や、当該システムへの手入力などに多くの時間を割いていました。
輸入に関する書類はすべて紙媒体でファイルしていたこともあり、過去の実績など必要な情報を探し出すのもひと苦労。実績がデータ化されていないため、支払った関税の合計を輸入実績データから取得するだけの作業に時間をとられるなど、本来やるべき業務に注力できない状態でした。
弊社が以前からお取引きしている企業様から、住友倉庫さんを紹介いただきました。すでに住友倉庫さんとは書類保管の別部門で取引はあったんですが、当部の部品の輸入業務では初めて。住友倉庫のご担当者に現状の課題や日々の業務で困っていることをご相談するとSWAN+を提案いただき、業務の省略化が図れるのではと興味を持ったのがきっかけです。
SWAN+を導入する前は、シッパー、輸出国側の物流会社、船会社、弊社の担当者、日本側の物流会社にそれぞれ電話で連絡をとったり、メールやFAXを送ったり、連絡業務に時間を費やしていたんですが、SWAN+を導入してからは、貿易書類をシップメントごとにSWANに格納でき、複数の関係者とのやり取りがSWAN上で完結。書類のやり取りや連絡業務が大幅に削減できました。
加えて、これまではシッパーごとに担当者で書類さばきの進捗管理を行っていたため、休みや在宅などで不在の場合、他の担当者が急にフォローすることが難しかったんです。SWAN+を導入してからは、担当者間の情報共有がしやすくなり、ストレスも軽減。働き方の改善にもつながりました。
また、住友倉庫のi-Clearance®による書類のデジタル化により、原本と手入力したデータを照合する目視チェックからも解放。輸入書類をデータ化することで書類に記載されている部品ごとの単価と弊社基幹システムに登録されているデータをSWAN上で突き合わせ。その結果を画面で表示することで簡単に確認できるようになったことで、評価加算の漏れ防止にもつながり大変満足しています。
現在はすべてではありませんがファイルの電子化を進めており、最終的にはファイリングの手間を減らせるだけでなく、輸入実績などのデータが取得しやすくなると期待しています。
トライアル導入時は、従来の業務と新たなSWANでの業務の二重作業が多く、時間外削減どころか逆に増えてしまい、担当者も一時音を上げてしまったんです。そこでトライアルを一旦中止。ヤンマーの業務に即したSWAN機能の一部改修をお願いしたんです。「おそらく、システム改修には3か月ぐらいかかるだろうな…」と思っていましたが、1か月で要望通りの改修が完了。迅速な対応に驚きました。
類似するプラットフォームがあるのは知っていましたが、デジタルプラットフォーマーさんにはない実フォワーダーならではのきめ細やかな対応に大変満足しています。導入後も定期的に打合せを開き、業務の困りごとや要望を聞いていただいています。
将来的には、当社の基幹システムで管理する発注データをSWANとEDI連携し、SWANでPO・船積・実績まで一貫して管理したいと思っています。そうなればSWAN上で進捗管理ができ、さらなる業務の効率化と担当者間の情報の共有化が実現できると考えています。